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2007.08.22 *Wed

診療報酬、リハビリに「成果方式」導入へ 改善度を初加算

数日前ですが、リハビリ問題に関して新しい記事が出たのでご紹介します。


■診療報酬、リハビリに「成果方式」導入へ 改善度を初加算
 産経新聞(2007年8月19日)

http://www.sankei.co.jp/kyouiku/fukushi/070819/fks070819000.htm

 厚生労働省は18日、脳出血や骨折などの患者のリハビリテーションを対象に、診療報酬に初めて「成果方式」を導入する方針を決めた。患者の改善度合いで病院ごとの実績を評価、診療報酬点数を加減する内容で、評価基準作成を進めている。今秋の中央社会保険医療協議会(中医協)で評価基準案とあわせて成果方式の導入を提示、平成20年度の次期診療報酬改定での実現を目指す。

 成果方式が採用されるのは、機能回復を図る「回復期リハビリ病棟入院料」。現行では、(1)回復期リハビリを必要とする患者が常時8割以上入院(2)専従の医師1人以上、理学療法士2人以上、作業療法士1人以上が常勤-などの要件を満たせば、一律で1日1680点の診療報酬点数が与えられている。

 診療報酬点数は医師の診療行為に与えられ、病状の改善度合いは加味されない。今回は患者の入院時と退院時の状態を比べ、改善度合いの良好な患者がどれだけいるかで診療報酬に差をつける。

 ただ、患者の病状によって期待できる回復状態が異なることから、医療関係者の間では「成果方式になると、病院は回復の見込みが高い患者を優先し、回復が難しい患者を敬遠するのではないか」との懸念も強い。

 こうした事態を防ぐため、厚労省は病状に応じた改善度合いの目標達成度を定め、数段階の評価基準を作る。その上で、病院の過去の実績をみて、高い評価基準をクリアした病院は入院料の診療報酬を高くする。同省は、すでに全国の病院から評価基準づくりに必要なリハビリに関するデータ収集を進めている。

 回復期リハビリに成果方式を導入するのは、高齢化社会の進行で、今後脳血管疾患などの患者が増えるとの見通しに基づいている。不十分なリハビリでは障害が残り、入院が長期化すれば、深刻な病床不足に陥る恐れもでてくる。

 同省では、成果方式を採り入れることで、各病院の積極的な取り組みを促し、回復期リハビリ病床(昨年7月現在で約3万6000病床)の増加にもつながるとみている。自宅に戻れる患者を増え、在宅医療が進めば、医療費抑制につながるとの思惑もある。

【用語解説】診療報酬

 公的医療保険が適用される治療や調剤などの公定価格。診療行為や薬品ごとに細かく診療報酬点数(1点=10円)が定められている。回復期リハビリ病棟入院料の診療報酬点数は1日1680点。診療報酬改定はほぼ2年に1度で、次回は平成20年度の予定。全体の改定率は政府が予算編成過程で決め、個別の点数は厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協)が政府の医療政策に基づき決める。診療報酬の対象から外れた医療行為は「自由診療」扱いとなり全額患者の自己負担になる。

--以下コメント

いち早くこの記事を取り上げた脳外科医見習いさんのブログに書き込みをしましたが、またもや医療現場に成果主義の導入ということとなります。私はこの方針に反対いたします。

「成果主義」。もはや「経費削減」の言い換え語彙でしかないこの言葉ですが、これを医療の現場に持ち込むことの危険を考えます。一義的に成果を求められるのは医者やPT, OTといった現場スタッフということになると思いますが、実際に成果を出さなければならないのは病に苦しむ患者さんということになります。その負担に対する配慮が感じられない方針に危うさを感じます。

また、その「成果」を「回復」に求めるのがこの方針の趣旨ですが、「回復」ではなく「維持」もリハビリの大事な役割であるということは、日数制限に対する反対運動の際にも強く訴えられました。「回復」に報酬をまわすことは、必然的に「維持」を削るという方針が張り付いてきます。これは考え方の根本が間違っています。それに、「回復」が実感できる前に日数制限に引っかかってリハビリが打ち切られてしまう人が多いのではないでしょうか。ということは、記事にあるように、「回復」効果の出やすい患者ばかり優遇する=受け入れ拒否といった事態があちこちで頻発するでしょう。

なにより、リハビリテーションの理念は「人間性の回復」にあります。それすら成果を求め、市場化する発想は危険であると感じます。この行き過ぎた市場化は小泉政権の行った意識構造の改革であったと思いますが、やみくもに成果主義=市場化の対象を広げたところに問題があったのではないでしょうか。ちなみに安倍晋三首相も「美しい国へ」のなかで「福祉の自己責任化」を求めています。その方向性は現政権も引き継いでいるわけです。

私たちは、この社会における経済を「効率」というフローだけではなく、「蓄積」という「バランス」で考えなければいけないと考えます。私が思うに、リハビリという行為は「効率というフロー」ではなく人間の現在と未来における「蓄積というバランス」そのものだからです。
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COMMENT

「成果方式」・・・反対です!
「人間性の回復」
これを芯から行なえるような態勢にはなかなかなりませんね.
なんだか,アメリカの原理をそのまま追いつこうとしている感じがあって,不安です
( i _ i )
2007/08/23(木) 20:11:51 | URL | kazz #EBUSheBA [Edit
kazzさん、コメントありがとうございます。

> アメリカの原理をそのまま

医療に限らず、現在の多くの政策について私もそのように感じています。しかしアメリカ合衆国という国が世界的に見てスタンダードたり得る国なのかといえば、そうは思えないのです。

戦勝国・アメリカは日本に対して自らの原理を押しつけてくるわけですが、それに対して日本が、「私たちはこれで行く」というディシプリンを確立できていないところに問題があるのでしょうね。

しかしいちいち国の方針に楯突いていくのにも疲れます。アメリカがもうじき民主党政権になって、イラク政策や医療保険制度の見直しが政策課題になるといわれている時期ですから、日本でも政権交代で数年おきに新しい水を注ぐようなありかたが必要かな、と思う今日この頃です。

ともかく、病に苦しむ人を市場化の波に晒し、「ちょっぴり」成果報酬を上げて「ごっそり」全体の経費を削ってくるようなやり方には断固として「否」を突きつけてゆかなくてはなりません。
2007/08/23(木) 21:03:49 | URL | キンキン@ダイコク堂 #lUPQEYyE [Edit
リハビリ再改定で悪影響加速
追記。このような記事も出ています。
https://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=11412
とりあえず紹介のみとしますが、成果主義もこのように病院減収=難民増加となることは必定と思われます。デモでもやるべきか?

2007/08/24(金) 01:06:10 | URL | キンキン@ダイコク堂 #lUPQEYyE [Edit
TBありがとうございます
TBありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
2007/08/25(土) 10:15:46 | URL | life-reha-care #- [Edit
life-reha-careさん、こちらこそコメントありがとうございます。

ともかくも「成果主義」の名の下に私たちの身体の安全は脅かされる一方であるということなのだろうと思います。これからもぜひよろしくお願いします。
2007/08/25(土) 17:11:35 | URL | キンキン@ダイコク堂 #lUPQEYyE [Edit
メタボリックとリハビリ
リハビリについて勉強中です
2007/09/04(火) 18:34:48 | URL | メディカルテクニカ #/9hBKkrU [Edit
新しいワイヤレス12誘導心電計
全く新しい12誘導心電計により、安静時心電図、負荷心電図、歩行時心電図、マスタステップ階段昇降時心電図、カテ中心電図、連続記憶心電図、チルト心電図、エアロビック心電図、外来時心電図、病棟心電図、等を連続総合的な経過による一貫した計測心電図が可能で、文献ご発表が可能です。
このワイヤレスは、今までの無線と異なり、ブルーツーースを用いた全く新しい方法です。
2007/09/11(火) 04:58:05 | URL | パソコン心電計 #/9hBKkrU [Edit
メタボリック指標と心電図負荷試験
Metabolic Equivalent Rate and ECG Stress Test
米国ACC/AHA2001に公表された心疾患患者に対する負荷試験及び
心臓リハビリに対する運動基準に掲載された表が判り易い。
なお、引き続いて、2002年に本内容に関するガイドラインが公表された。
METsと各種試験のプロトコールの対比表
http://homepage2.nifty.com/medicalteknika/mets/
上記表の用語は、KPM は、キロポンド/メータ、MPH は、マイル/時間、%GR は、パーセントグレード 
2007/10/28(日) 21:33:20 | URL | メディカルテクニカ #7PGOqfeU [Edit
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※本リーフレットは予告なく変更される場合があります。
2007/11/04(日) 18:07:35 | URL | パソコン心電計 #/9hBKkrU [Edit

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