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キンキン@ダイコク堂

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小菅優リサイタル(6/30@ノバホール)の舞台裏
先月30日のことになりますが、私の参加している「つくばコンサート」主催の公演がノバホールで行われました。先日このブログでもご紹介した、

小菅優ピアノリサイタル

です。

小菅さんはつくばエクスプレスにおひとりで乗り、朝10時台に到着。
アーチストとは思えない気軽さ。すぐにリハーサルに取りかかりました。

彼女が凡百のピアニストと違うのはそこからで、なんと彼女は途中休憩をはさみつつも午後6時半の開場時間ぎりぎりまでピアノにかじりついて練習に明け暮れていたそうです(というのは私自身が見たわけではないので)。それだけで驚異的、というか恐るべきプロ根性。当たり前ではありますが、机に向かうのがいやでいやで…、なんてできそこないの受験生みたいな毎日を過ごしている私なんぞとはものが違います。

リハーサルに際してはきわめて慎重にピアノの響きを確認。
彼女の魅力のひとつに、その美しい音色があると思います。低音部は深みのあるずっしりとした音。逆に高音部はきらびやかで華やかな音がして、それはシューベルトのグラーツ幻想曲で存分に堪能できたように思いましたが、あの音を出すために彼女はリハーサルから非常に気を使っていたそうです。

ノバホールは上部側壁に可変式の吸音パネルがあり、これを調整して好みの響きをコントロール。ピアノの蓋から異音がするということで、ツマヨウジを使ってビビリ音を抑えたりと、きわめて繊細な作業を行っていたとか。リハーサル時の演奏は本番とはずいぶん異なり、丁寧に弾いていたそうです。あの、アドレナリン全開みたいな「熱情」ソナタも、そういう慎重かつ繊細な日頃の積み重ねの上にあるんですね。

もっとも会場が盛り上がったのは、やはりベートーヴェンの「熱情」ソナタではなかったでしょうか。この方の演奏は、曲のヤマ場を作り出すのがうまいというか、音量の増減、微妙なテンポの上げ下げによって曲の構造をガチッとつかみ観客を興奮させる手腕は、よく練り上げられた解釈だと思いました。なんというか、日本人離れしたロマンチックピアニストだなあと言う感じ。

アンコール曲目は…

1)ショパン:前奏曲第16番
2)モーツァルト:幻想曲k.397

の2曲。
これもよく考えられた選曲だったと思います。華麗なショパンで「熱情」の生み出した会場の興奮を持続し、最後のモーツァルトは、プログラム前半の「幻想曲」と後半のトルコ行進曲付きソナタを接続する要として機能したように思います。

ところがあのアパッショナータ・小菅さんがサイン会会場に現れても、だれも気が付かないほどのおとなしい雰囲気。帰りもつくばエクスプレスで帰っていきましたが、だれも気が付かなかっただろうなあ…。ステージ上のオーラとそれ以外のギャップにも驚かされた演奏家でありました。ともあれ今後、日本を代表するピアニストに成長していくことはまちがいないと思いました。

--

翌日は「つくばコンサート」秋のシリーズのチケット発売。

○ヴェルニゲローデ合唱団
 10月28日 午後3時 ¥2000(全席指定)

○イアン・ボストリッジ テノールリサイタル
 11月23日 午後3時 ¥4000〜2000

はからずも「声」を聴くラインナップとなりました。

ヴェルニゲローデ合唱団は青年合唱団。「野ばら」をはじめとするドイツの名曲。

イアン・ボストリッジは声楽の「いま」を代表するテノール。
シューベルトの「美しき水車小屋の娘」全曲というプログラムは、内田光子さんと共演したCDもあり、ぜひ実演を聴きたいという実行委員会の提案で実現しました。

どちらも、東京での彼らのチケット代をみれば完全に価格破壊です。
演奏者も乗ってくるつくばエクスプレスで、ぜひお越しください。

テーマ:音楽のある生活 - ジャンル:音楽

オンガク/コンサート | 22:29:55 | Trackback(0) | Comments(2)